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日本語の研修はすべて終わった。研修生たちの心は躍る。
渡航用のスーツケースをもらった。出発日にこれに25キロ以内の荷物を入れてくる。
上海にすら行ったことのない若者が日本へ行く決断をすることができる のはなぜか。
研修に行く人たちは地域的に偏りがある。ある村では若者が、ごっそりと研修に行くことを希望する。
しかし、研修に行くことができるのは職種が決まっており、一定の職業経験が必要である。しかも、選抜試験があるのでだれでも行けるわけではない。
そのような村では研修から帰ってきた人の話題が広がっている。
20歳そこそこの若者が、家を何軒も建てるようなお金を持って帰ったという。それはまさにチャイニーズドリームである。そんな話を耳にしたり、実際に家を建てるのを目にしたりして、自分も行きたいという気持ちが高まる。
しかも、そういう人たちは口々に「日本は楽しかった。」「日本人は優しい。」 「できれば、もう一度行きたい。」と言うのだ。
これが、上海にすら行ったことのない若者をはるばる海を越えて日本まで行く気にさせるもとであり、親も安心して送り出すことができる理由なのだ。
しかし、研修に行くためには一定の資金と保証金が必要だ。親はそのお金を何とか工面し研修に送り出す。研修には親の大きな期待もかかっているのだ。